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バリュー投資とかグロース投資とか、中長期投資に関しては色々手法が多く存在しますが、「オニールの成長株発掘法」はおおよその感覚ですが
バリュー投資:グロース投資 = 2:8
くらいに分類される、2割で最低限のバリュー投資的な銘柄分析を行い、8割でグロース投資的な成長株の銘柄分析を行い売買のタイミングを見計らうといった手法の本です。
オニールの成長株発掘法 - 良い時も悪い時も儲かる銘柄選択をするために
「オニールの成長株発掘法」は明確に「どのような分析をして」具体的に「いつ買うのか、いつ売るのか?」といった分かりやすい指針が書かれているので、初心者の方にはおすすめの本です。
「オニールの成長株発掘法」の本の特徴を端的に推薦者の方が言い表しています。
収益成長の条件を満たし、機関投資家によって保有されており、なるべく資本が小さく需要の旺盛な株で、相場をけん引する主導銘柄を、適切なタイミングで買う(オニールの成長株発掘法 P2)
「機関投資家」(個人ではなく、企業体で投資を行っている大口の投資家。生面保険会社や年金ファンドなど)という言葉はあまり耳慣れないかもしれないのですが、株式投資でもFXでも8割方この「機関投資家」がどう動くかが最も重要な要素の一つであると言えます。
機関投資家が株式を売買する時に株価が大きく動くからです。個人投資家は大株主でもない限り、あまり株価に影響はありません。
「オニールの成長株発掘法」では、成長株を発掘する方法の指針として「CAN-SLIM」という頭文字で表現される7つの成長株の特徴を見つけるための方法が書かれています。
Contents
- 1 「オニールの成長株発掘法」よりCAN-SLIMとは
- 1.1 Current Quarterly Earning Per Share = 当期四半期の1株当たりの利益-どれだけあればじゅうぶんなのか?
- 1.2 Annual Earning Increases = 年間の収益増加-意味ある成長が認められる銘柄を探す
- 1.3 New Products/Management/Hights = 新製品/経営陣/高値-適切なタイミングで買う
- 1.4 Supply and Demand = 株式の需要と供給-総資本が小さく株式需要が高いこと
- 1.5 Leader or Lagguard = 主導銘柄か、停滞銘柄か-あなたの株はどっちだろう?
- 1.6 Institutional Sponsorship = 機関投資家による保有-数社であっても意味がある
- 1.7 Market Direction = 株式市場の動向-どう見極めるべきか?
- 2 まとめ:
「オニールの成長株発掘法」よりCAN-SLIMとは
紛らわしい収益報告に警戒せよ-投資家が成功する為の重要な鍵は常に、当期四半期収益の前年同期比での伸び率がどれだけ大きいかである!(27P)
Annual Earning Increases = 年間の収益増加-意味ある成長が認められる銘柄を探す
各相場サイクルにおける勝ち銘柄に関する事実に基づいた分析の結果、PERからではある銘柄が買いなのかどうかがほとんど見分けられないことが分かっている。(47P)
New Products/Management/Hights = 新製品/経営陣/高値-適切なタイミングで買う
カギとなる新製品や新サービスを有する企業、あるいは経営陣に交替があったり、業界内の状況に変化があった企業を探すこと。(64P)
Supply and Demand = 株式の需要と供給-総資本が小さく株式需要が高いこと
ウォール街のアナリストたちの意見よりも、需給の法則の方が重要である(65P)
Leader or Lagguard = 主導銘柄か、停滞銘柄か-あなたの株はどっちだろう?
...このことが示すマーケットの勝者になる為の大原則とは、停滞株や共振株を避け、「真の主導株を探す」ことである(78P)
Institutional Sponsorship = 機関投資家による保有-数社であっても意味がある
機関投資家による保有率が非常に高い会社は、潜在的にリスクが高く惨めな投資結果を生む銘柄となる可能性がある(88P)
Market Direction = 株式市場の動向-どう見極めるべきか?
マーケット全般について、日々の株価と出来高のチャートを読めるようにするべきだ。それができれば、マーケットを見失う心配はない。トレンドの逆を張るつもりでないなら、それ以外にあまりする必要はないのである。(95P)
まとめ:
ウィリアム・オニールが開発したこのCAN-SLIMという手法は、ウォーレン・バフェットとはまた違ったバリュー投資とグロース投資の組み合わせで非常におもしろく、そして実践的です。(ちなみに、ウォーレン・バフェットは、ベンジャミン・グレアム8割でフィリップ・A・フィッシャー2割、すなわちバリュー投資8割でグロース投資2割と言われています。)
ちなみに、ベンジャミン・グレアムの投資手法は「新 賢明なる投資家 (上) ──割安株の見つけ方とバリュー投資を成功させる方法《改訂版――現代に合わせた注解付き》
」という本、フィリップ・A・フィッシャーの投資手法は「フィッシャーの「超」成長株投資―普通株で普通でない利益を得るために
」という本で紹介されています。
かのウォーレン・バフェットも、若い頃は短期・中期売買を繰り返していたらしいので(インターネットとかなくて情報格差が激しかったのも大きいと思いますが)、長期投資をするつもりで取ったポジションも、このCAN-SLIMの手法によって中期売買に切り替えることにより、資金の回転率で勝負してみても面白いんじゃないでしょうか。
その他、本書「オニールの成長株発掘法」を補足するものとして「オニールの相場師養成講座」という本があります。チャートの読み方、解読の仕方が事細かに説明されている本で、それによって売買タイミングを見つけるといった事が書かれています。詳しくは過去記事「初心者にオススメ投資本レビュー:オニールの相場師養成講座」で紹介していますので、参考にしてみてください。
売りと買いのタイミングを週足チャートから分析する方法について、さらに具体的に解説してあります。
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