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株式投資の銘柄選択というものは、人の将来性を計る方法によく似ています。
「今はまだ世間で評価されていないけど将来有望」「安定した資産を持っているので、大きなトラブルがなければ安泰」などなど。
ですので、銘柄選択においては「自分がどんなパートナーが欲しいのか?」によって「株式銘柄の種類」の選び方というのも変わってきます。
今回は意外と知られていない「株式銘柄の種類と選び方」について書いている、有名なピーターリンチの本
ピーター・リンチの株で勝つ―アマの知恵でプロを出し抜け
が個人投資家向けに分かりやすく書かれていますので、紹介したいと思います。
Contents
株の買い方・選び方は株の種類で変わってくる
株の種類
低成長株
GNP(国民総生産)より少し大きい成長率を示す企業の株式銘柄で、過去は「急成長株」だったもの。
例として電力株や鉄道会社などの企業が挙げられていますが、東京電力やJR西日本などのようにトラブルや事故で簡単に株価は下がりますので、リターンにたいしてのリスクは大きいと言えます。
ただし、安定している企業であることには変わりありませんので、トラブルや事故の時に「買い」を入れて元に戻るのを待つという方法もあります。また、強気相場では安定的に株価が上がり、弱気相場でも急落したりしないという特徴も持ちます。
優良株
年率10~12%の成長を続けている、安定的な企業の株式銘柄。
本書で例として、コカ・コーラやプロクター・アンド・ギャンブルが挙げれています。
このような優良株と呼ばれている株式銘柄は、投資信託会社や年金機構などによって「組入銘柄」として公開されている場合が多いです。長期的なバイ・アンド・ホールド(一度買ったら10年くらいは保有する)に向いている銘柄です。
市況関連株
(必ずしも予測どおりとは限らないが)売上げと利益が循環的に上下する企業の株式。
要するに売上げが良い時と悪い時によって、株価が上下するということです。
有名な企業も分類されるので「優良株」と混合してしまう場合が多いそうです。
例えば、鉄鋼・アルミ・自動車・航空産業なども含まれているので、注意が必要です。
急成長株
年に20~25%の成長をしていて、株価が10~40倍になるような小企業の株式銘柄。
おそらく、株式投資において一番リスク・リターンが大きい株式銘柄。
IT関連の銘柄のイメージが強いですが、ピーターリンチ本書で述べているように、急成長株が急成長産業の中にあるとは限りません。
既存のビジネスモデルを革新して、新たな成長産業を創った会社が急成長株となる場合が多いようです。
株価が急成長するメカニズムについては、過去の記事でも紹介した
中期投資のオススメ投資本レビュー:オニールの成長株発掘法
などの本が非常に参考になります。
オニールの成長株発掘法で紹介されているおおよそのメカニズムを簡単に書いておくと...
「注目されていないけれども、優良な成長企業がある」
→「その企業のサービスが少しずつ有名になり浸透していく」
→「当然サービスが優れているので、収益が増加していく」
→「一部の感性が鋭い個人投資家が株を買う」
→「株価が微妙に上がっていく」
→「機関投資家が購入を検討し始める」
→「機関投資家が購入する前に株価をコントロールしようとする」
→「株価が下がる」
→「機関投資家が株を購入する」
→「株価がいきなり上がる」
→「株価が上がるから、株が買われるバブル状態になる」
業績回復株
会社更生法のお世話にはならなかったものの、業績不振から立ち直った企業の銘柄。
潜在的に倒産のリスクを持つ会社であるけれども、企業努力や政府の介入によって、不死鳥のように蘇る可能性のある株式銘柄。
日本の株式市場においては、意外と狙い目かもしれません。
資産株
現金のみならず、不動産や財務諸表に記載されないケーブルテレビの視聴者などなど、何らかの資産を持っている企業の銘柄。
特に最近は形のないものを売る会社が多くなってきているので、その無形資産の評価が適切にされているかどうかがポイントかもしれません。
まとめ:
分類の方法・種類はこの他にも色々あるようですが、ピーターリンチによると一般投資家はこの分類で十分だそうなので、あとは6つの種類に分けた企業の銘柄に対して個別の検討・分析を行い、購入する銘柄を絞っていくという流れになります。
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