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Drupalとwordpressを開発で使ってみた際の個人的な感想です。
案件によってはDrupalとwordpressのどちらを採用するかで悩むことも多いかと思います。
Drupalとwordpressは、それぞれどちらが優れているという事ではなく、目的によって向き/不向きがありますので、どちらのCMSで構築しようか悩んでいる方へ参考になればと思います。
Contents
Drupalとwordpressの違い
Drupalの特徴
Drupalはコアファイルがしっかりしていて、そのコアにモジュールを追加していく形で制作していくイメージです。
Drupalのモジュールはwordpressのプラグインと比べても比較的自由度も高く汎用性が高い代わりに、特定の用途向きに作られていないので、ひと手間加えて使いたい機能に仕上げていく必要のあるモジュールが多いです。
また、会員制サイトや管理者の細かい権限分け(ロール)などに関しては、wordpressよりもDrupalが優れています。ただし、Drupalはコアファイルをブラックボックスとして扱うケースが多いかと思いますので(コアをいじるといわゆるDrupal Hellに陥るそうです)、カスタマイズはモジュールを活用しての可能な範囲内での使い方となります。
Drupalをカスタマイズしても何とかなりそうにない場合には、cakePHPやRuby on Rails、Djangoなどのフルスタックフレームワークにお世話になる事になるかと思います。
Drupalのメリット
- 管理の権限分けのモジュールが充実している
- システムコアがしっかりしている
- 会員制サイトの構築等に向いている
Drupalのデメリット
- カテゴリとかもモジュールで対応する必要あり
- モジュールを使うにもひと手間必要になる
- ページ別デザインの自由度が低い
- ページの表示速度がそこそこ遅い
wordpressの特徴
Drupalに対して、wordpressは基本的にブログシステムですので、ブログやホームページ用途向けには便利ですが、WEBアプリケーションとしてカスタマイズするのには限界があります。
wordpressのプラグインは利用用途がはっきりとしていて、インストールして有効し、軽く設定をするだけで簡単に使いやすいのも特徴です。
wordpressでWEBアプリケーションを作るのも不可能ではありませんが(wordpressでWEBアプリみたいな本も発売されてます)、その際にはアクションフックなどを多用することになりますので、簡単な仕組みのWEBアプリケーションなら許容範囲かと思われます。
将来的に複雑なWEBアプリケーションにしていくつもりの案件であれば、最初からフルスタックフレームワークを使うのが良いですし、会員制サイトや管理者の細かい権限分け(ロール)のコンテンツのマネジメントがメインになるのならばDrupalを使うのが楽かと思います。
実験的に簡単なECサイトや旅行予約サイトみたいなものを作るだけならば、Wordpressで簡単なWEBアプリケーションを制作するのも良いかもしれません。
wordpressのメリット
- データベースからコンテンツを表示するだけなら簡単
- そこそこの管理機能(ログイン・コンテンツ投稿)が標準装備
- 用途が分かりやすいプラグインが多い
- ページ別デザインの自由度がある程度高い
- 高速化処理するとページの表示速度がそこそこ早くなる
wordpressのデメリット
- wordpressの流儀にはずれた事をしようとすると大変になる
- プラグイン自作/アクションフックなどのカスタマイズでできる範囲に留めておくのが無難