This post is also available in: English-US (英語)
広告と言えば、一昔では大企業が行うものという印象が強かったものですが、いまや個人もインターネットを使い簡単に低予算で広告が出せる時代となりました。
ですが、簡単に低予算に出せる時代になったからといって、利益に繋がる広告を打たなければ元も子もありません。
今回ご紹介する「USP ユニーク・セリング・プロポジション 売上に直結させる絶対不変の法則」は帯に「一流企業やビジネススクールで50年以上読み継がれた広告・マーケティングの名著」と書いてある謳い文句がピッタリの、そもそも広告とは?USPとは?という疑問の一部が解ける感じがする、とてもおすすめの本です。
USP ユニーク・セリング・プロポジション 売上に直結させる絶対不変の法則
著者ロッサー・リーブスはコピーライター出身のようで、翻訳ですが文章は非常に美しい内容と構成になっています。
無駄なものを削ぎ落とし、論理的に、簡潔な言葉で、この分かりにくい「広告」や「USP(ユニークセリングプロポジション)」というあなりの分野を紐解いていってくれます。この文章読むだけでも、ライティングのスキルが上達するんじゃないかと錯覚するくらいに...
著者ロッサー・リーブスはUSP(ユニークセリングプロポジション)の提唱者でもあるのですが
「しかし今日、USP(ユニークセリングプロポジション)は広告界でもっとも誤用されている略語の一つとなっている」
参考引用:本書66P
誤用しないように気をつけたいです。というか、本のレビュー書くのが怖くなります。
ただ、一つ言えるのは、事業戦略とか広告・マーケティングの本とか色々ありますが、それらの根底を流れる概念を説明する重要な書籍だということです。
ちなみにUSP(ユニークセリングプロポジション)には似たような(同じではないが)概念として、VP(バリュープロポジション)もしくはUVP(ユニークバリュープロポジション)というものもあります。
どちらの言葉も、有名な例としてはとあるピザ屋さんの「30分以内に配達先に到着出来なければ...」あたりの概念を指しています。
個人的にはUSP(ユニークセリングプロポジション)はコピーライティングなどの広告表現について、UVP(ユニークバリュープロポジション)はビジネスモデルの中での付加価値提案についての概念と理解しています。UVP(ユニークバリュープロポジション)は流行のリーンスタートアップなどでよく用いられます。
いずれにせよ、顧客によって価値のある提案をできるビジネスでなければ、USP(ユニークセリングプロポジション)もUVP(ユニークバリュープロポジション)も作れませんので、広告業界のコピーライターから見たビジネスの法則を勉強するのにおすすめの本です。