This post is also available in: English-US (英語)
新しいビジネスモデルを考えたり、思いついたビジネスモデルを本書で紹介されている"ビジネスモデルキャンパス"でモデルのリスクを検証したりするのに役立ちます。
また、同じ製品やサービスを売る場合にも、ビジネスモデル次第で異なるビジネスになるのが学ぶ事ができます。
ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書
本書は主に「キャンバス・パターン・デザイン・戦略・プロセス」の5つのセクションに分かれています。
キャンバス
ビジネスモデルとは、どのように価値を創造し、顧客に届けるかを論理的に記述したもの。
ビジネスモデルキャンバスによって、ビジネスモデルの要素を大まかに9つのカテゴリに分類して図示化して整理することによって、新しいビジネスモデルを探し出したり、ビジネスモデルの欠点などを探し出すのに役立ちます。
また、本書のビジネスモデルキャンパスを実践的なスタートアップ起業にアレンジした「実践リーンスタートアップ-起業アイデアからリスクの少ないビジネスモデルを作る方法」なども有名です。
パターン
似た性質や構築ブロックの配列をもっていたり、同じような振る舞いをするビジネスモデルについて記述します。こうした類似性を、ビジネスモデルパターンと呼びます。
再利用可能なビジネスパターンから、ビジネスモデルを分解して検証していきます。例えば、ロングテールのビジネスモデルの例ではレゴ社が紹介されています。
また、現在色々な企業に影響を与えているフリー戦略(フリーミアム)のビジネスモデルについてオープンソースソフトウェアやSkepeなどの例が紹介されています。
インターネット関連のビジネスをしている方は特におもしろく読める部分ではないでしょうか。
デザイン
ビジネスマンたちは、ただデザイナーのことを理解すればよいのではない。自らデザイナーになる必要があるのです。
何でもしなければいけない"ビジネスマン"は大変ですよね。
本書のこの章では、なんでもしなければいけない"ビジネスマン"に役立つデザインツールの紹介をしています。
顧客の立場になって考える事を助けてくれる「共感マップ」や、新しいビジネスモデルアイデアを作るのに役立つツールなどです。
従来のビジネスは過去のデータを論理的に整理して答えを導き出しているのに対して、顧客の潜在的・顕在的に欲しいであろうサービスをビジュアル(図やマップなど)やストーリー中心に導き出していく方法を取っていることが大きな違いです。
感性やデザインが非常に重視されているのが主な特徴です。
戦略
先の章では、ビジネスモデルを記述、気論、設計する言語やビジネスモデルパターン、新しいビジネスモデルの発明を促進する記述をお伝えしました。この章では、ビジネスモデルキャンパスのレンズを通してみた戦略の再解釈を行います。
ビジネスモデルキャンパスを元にして、ビジネスでよく使われる外部環境の分析(マイケル・ポーター教授のファイブ・フォーシーズなどが有名)や、SWOT分析、ブルーオーシャン戦略によるビジネスモデルの検証などを行います。
プロセス
この章では、ビジネスモデルデザインを行うためのタスクを簡素化するために、本書で紹介したコンセプトとツールを統合していきます。
本書のアクションマニュアルのような章です。
ビジネスモデルを作る際に、全体を俯瞰して理解したいときに役立ちます。