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2003年4月にビジネス・ブレークスルー大学(マッキンゼー出身の経営コンサルタントの大前研一が創業した事で有名)のビジネス基礎講座の映像を元に再編集した本で、著者もマッキンゼー出身。
本の最後には価値提案の営業について理解できたら、あとは「人間力」が勝負となると書かれているように、本書は「価値提案の営業」について学べる事に特徴があります。
営業の問題解決スキル (BBTビジネス・セレクト)
近江商人の「売り手よし、買い手よし、世間よし」を目的としている点は他の営業の本と変りありませんが、「価値提案の営業」の内容とは何か、またどうすれば「価値提案の営業」が実践できるのかをコンサルタント出身らしく論理的にしっかりと書かれている点が素晴らしいです。
ここらへんの事は感覚的なフワっとした説明で終わってしまう場合が多いですから、さすがマッキンゼー出身という印象を受けました。
価値提案の営業の流れは以下のように書かれています。
そして、各ステップに対して、コンサルティング会社が行うような簡易的な分析方法を図を交えて分かりやすく説明してくれています。
顧客を徹底的に理解する
→顧客に対してどのように貢献できるかを考える
→自社の強みを理解する
→価値提供の提案書を作成しそれを伝達する
→人間力を強化しておく
(P27)
最後のステップの「人間力を強化しておく」という部分は本書の30%くらいのページ数があり、ロジック中心にしっかりと組み立てられた内容で、一般的なビジネス書とは違っていて新しい発見があると思います。
「理想の状態」と「現在の状態」には「ギャップ」がある――そのギャップを埋めるためにはどうしたらいいのか?みたいな内容のことです。
全体を通して、「価値提案の営業」を学べる事、また営業している時にぶち当たる壁に対しロジカルシンキングによってどのように解決策を考えるのか?を知る事ができる点で非常におすすめです。
また、ロジカルシンキングについては過去の記事「ロジカルシンキングを勉強するためのおすすめ本」で紹介していますので参考にしてみてください。