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統合WEBマーケティングに関する記事は、長くなったので複数の記事に分けて公開していますので、参考にしてみてください。
前回の記事:統合WEBマーケティングの調査・分析
次の記事:統合WEBマーケティングの実行
記事の一覧まとめ:[もくじ]中小企業向けに特化した統合WEBマーケティング
統合WEBマーケティングのプランニングはおおよそ、以下のような手順で進めます。
- 顧客・見込み客の価値評価を分析する
- マーケティングコンセプトの作成
- マーケティングメッセージの策定
- マーケティング戦術(ツール)の選択
- マーケティングカレンダーの作成
顧客・見込み客の価値評価を分析する
顧客を「資産」、マーケティング費用を「投資」と考えて、マーケティング活動に対応するROI(投資収益率)を分析します。
ROI(投資収益率)は、株式投資や不動産投資でいうところの「利回り」のようなものです。手間はかかりますが事業ごとにしっかりと測定することによって、他事業との収益性の比較、売上だけでなく費用なども考慮した事業の採算性など、得られるものは非常に大きいです。
例えば、以下のような内容の分析を行います。
・事業セグメント単位に対するROI(投資収益率)
・特定セグメントの顧客層に対するROI(投資収益率)
・見込み客の顧客獲得コストに対するROI(投資収益率)
・ダイレクトメールに対するROI(投資収益率)
マーケティングコンセプトの作成
マーケティングコンセプトを作成することによって、企業全体のマーケティング活動を、明瞭で一貫性のあるものにすることができます。
例えば、ホームページに書いてある顧客に対するアピールポイントと、営業マンが話すアピールポイント、事務員が顧客に対して話すアピールポイント等が明瞭で一貫性のあるものになり、アピール効果が増すような事が期待できます。
マーケティングコンセプトで決める内容は以下のようなものです。
・マーケティングの目的
・マーケティングの目的の達成方法
・ターゲット市場・顧客セグメント
・ポジショニング(狙うべきニッチ市場)
・ブランドアイデンティティ
マーケティングメッセージの策定
マーケティングメッセージは、カスタマー・インサイトに合致し、前回の記事(冒頭にリンクがあります)で説明したようなUSP(ユニーク・セリング・プロポジション)に基づいた「明瞭」で「一貫性のある」メッセージを作る必要があります。
マーケティングメッセージはブランドに関するメッセージを伝える機能で、自社の商品・サービスのコンセプトなど、顧客のマインドシェアを広げるための効果を期待します。
マーケティング戦術の選択
マーケティングコンセプトに沿って、マーケティングメッセージを各戦術によって広めていきます。
そして、ROI(投資収益率)を考えながら、予算の振り分け、各戦術を選んで生きます。
マーケティング戦術には以下のようなものになります。
- ホームページ・企業ブログ
- SEO(検索エンジン最適化)
- ソーシャルメディア
- ダイレクトメール
- その他多数...
この段階で重要な事は「最初は小さく投資してテストマーケティングを行い、各戦術(ツール)を評価し、その後大きく投資する」ということです。
マーケティングプランの作成
各マーケティング戦術をリストアップしたの後に、具体的に年間スケジュールを組み、年間を通した実行タスクを一覧できるようなマーケティングプランを作成していきます。
マーケティングプランはつねに変更や追記をしていきますので、「EXCEL」や「Googleスプレッドシート」などで作成すると便利です。
マーケティングプランを年間を通した実行タスクが一覧できるように作成することで、計画的にマーケティングを実行する事ができ、またマーケティング戦略に関する情報を一元化することができます。
また、年間スケジュールと共に、以下のような項目を管理します。
・マーケティング目標と現状のズレからの改善方法
・マーケティングの達成目標(月単位など)
・個別のマーケティング戦術の予算(月単位など)
・個別のマーケティング戦術の評価
・個別のマーケティング戦術のROI(投資収益率)の予想と結果